最近、「ルッキズム(外見至上主義)」という言葉を、メディアやSNSでよく目にするようになりました。
けれど、その多くは「外見による評価があることで自分が不利に感じる」側の視点、つまり「選ばれないことへの不安」を軸に語られていることが多いように思います。
でも実は「どうせ顔採用でしょ?」「顔がいいって得だよね」などと、見た目を理由に評価されたり、揶揄されたりする側のしんどさには、あまり光が当てられていない気がするのです。
外見を褒めている“風”の言葉によって、努力を否定されたように感じたり、自分の実力ではなく見た目で判断されている、と傷ついていたことありませんか。
そこで今回は、見た目についてのやっかみにモヤモヤして、自分らしさを押し込めそうになった時のための、自分を守るための思考法をお届けしたいと思います。
1. 外見で評価されることのしんどさ、わかってほしい
職場で、なぜか私だけにお菓子を渡してくる人がいた。
最初は気を遣ってくれてるのかな?と単純に喜んでもらっていたけれど、他の人には渡していないと気づいた時、「ちやほや」ではなく「浮いている」感じがして、正直しんどかった。
- ケース面接やフェルミ思考の対策して面接に臨んだコンサルファームへの就職が決まった時、学生時代の同期から「顔採用じゃん」
- 英語を猛勉強して向かった出張先で他の国のメンバーと何とか会話して盛り上がった時、日本人の同僚から「どの国に行っても外見がいいと得ですね」
そんな心無い言葉が平気で飛んでくる。
努力や実力を全て「見た目」のせいにされた気がして、心のどこかに小さなトゲが残った。
同性や同僚からの嫉妬に敏感になり、だんだん人間関係が面倒くさく感じてきてしまう。
褒めているように見せかけて(←タチが悪い!)、実は中身を見てもらえていないのが悔しいし、怒りを通り越してもはや寂しい。。
見た目を理由に評価されることって、決して「得」ばかりじゃない。
むしろ「自分の実力をちゃんと見てもらえない」ことや「努力や成果を軽く扱われる」ことの方が多くて、気づかれない(周囲に言いづらい)しんどさがある。
2. 自分磨きを楽しんでるだけなのに
これまでの人生、外見の努力もしてきた。
まあそりゃ、恋している時は好きな人のために魅力的な見た目になろうとしますけど。
でも、外見に気を使うのは、別に周囲からちやほやされたいからじゃない。
私はただ、自分の気分を上げたり、自分が好きな自分でいるために、自分磨きをしているだけ。
それなのに、「職場で女を武器にしてる」とか、「どうせみんなからモテたいんでしょ」とか、ど偏見による勝手なイメージを押しつけられるのは、さすがにしんどい。
たとえ上司にどう思われようと、残念ながら恋愛対象でもないし。
「あなたのためにお洒落してるわけじゃないんですが?」って感じ。
自分磨きをするのは、自分のごきげんをとるため。
それを「軽い」「ずるい」「計算高い」って思ってくるの、完全に時代遅れの偏見なんですが??
3. それでも「実力を証明しなきゃ」と頑張ってしまうあなたへ
外見だけで判断されるのが嫌で、「中身もちゃんとしてる」「実力があるんだ」って証明したくて、人一倍頑張ってしまう…そんな自分に心当たりがある人も多いはず。
うん、私もそうでした。
でもね、頑張りすぎなくって大丈夫。
あなたの実力を、見た目に隠された努力を、ちゃんと見てくれている人は、必ずどこかにいるから。
そして、誰が何と言おうと「私はちゃんと頑張ってる」って、自分で認められればそれで十分。
外見が理由でそれ以外の能力・努力を軽んじられる世界に、自分まで合わせる必要はないんです。
周りを黙らせるほどの実力をつけて見返したくなる気持ちは痛いほどわかるけど、時には大人の余裕で、自分自身を守ってあげましょう。
4. 嫉妬されたり、ラベリングされてつらい時の考え方
それでもしんどくなったら、私はこう考えるようにしています。
「危ない忘れるところだった。私は、この人生の主人公なんだ!」って。
誰かにやっかみをしたり、見た目で人をラベリングしてくるのは、主人公じゃない。
やっかまない方が主人公ですから。
そして、しょうもない嫉妬やトゲのある言葉をかけられた日には、心の中でこうつぶやきます。
「なんか犬の遠吠えが聞こえる気がするな〜」
これはちょっとした魔法の言葉みたいなものです。
だって悪意のある言葉まで全部真に受けていたら、心がすり減ってしまうから。
時には流して、自分を守っていいんです。
5. 最後に
「外見で得してるよね」
そんな言葉が聞こえたら、こう考えてみてください。
「なにせ私は見た目だけじゃなくて、私自身をちゃんと愛していますから。その魅力オーラが外見にも滲み出ちゃってるんだよね」って。
あなたの本当の魅力は、外見の奥にある「あなた自身」に詰まっています。
どうかそのことを、誰よりあなたが信じていてほしい。
ルッキズム、嫉妬、自分磨きに向けられる誤解
社会には、いろんな偏見や価値観が入り混じっています。
でもそれに振り回されて、自分の軸まで見失う必要はありません。
一度きりの人生なんだから。
誰かの価値観で生きるのではなく、自分の心が「これでいい」と思える選択をしていきたい。
これからも、自分のためにお洒落をして、自分のために生きていく。
そんな自分との信頼関係こそが、他人の何よりも強くて美しい。
私がこれまでしてきた努力を全て知っているのは私だけ。
私を一番信じることができるのは、いつだって私自身だから。
It is only with the heart that one can see rightly. What is essential is invisible to the eye.
― The Little Prince(星の王子さま)
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